当社は、ドル円相場が、日本企業がかつて経験したことのない円高水準にとどまる可能性を危惧している。しかし、円高というよりは米ドル安の側面が強く、カナダドル、豪ドル、ニュージーランドドルなどの資源国通貨は対円でも上昇余地があると考えている。例えば、現在の1豪ドル=77円水準は、向こう1年間、豪州準備銀行(RBA)が利上げしないとの前提で成立している。中国経済が現下の在庫調整局面を乗り切れば、来年にもRBAは利上げを再開し、政策金利は5%台を目指す公算が大きい。重要なのは、米国経済は巡航速度に向けての減速を示しているものの、グローバルな景気回復、資源需要拡大のシナリオがとん挫したわけではないという点である。
ユーロは、今後待ち受ける緊縮財政の中で域内景気の弱さが露呈する公算が大きい。1ユーロ=1.32ドルへの持ち直しは、極端に積み上げられていたユーロショートが、欧州ストレステストの結果発表に向けて巻き戻されたという、テクニカルな側面が強かったと見られる。ユーロは米ドル以上の弱さを見込むべきであろう。為替市場では当面、資源国・アジア通貨>円>ドル>ユーロという序列が成立すると見ている。ただし、金利変動余地の小さい円・ドル・ユーロの主要3通貨の力関係は、中期的にみて膠着感の強い展開になりそうである。
債務整理/中央競馬/勝ち馬/単勝 馬券術/スポニチ 競馬/投資競馬